カタール2022。32カ国で競われる最後のW杯

カタール2022。32カ国で競われる最後のW杯フットボール・ゲームズ

カタールは、招致のために巨額の予算を投じた。カタール代表は、ワールドカップ初出場が地元開催となった初の事例。これまで夏季に行われてきたワールドカップだが、カタール2022では開催国が決定後に砂漠の過酷な気候が選手や観客の健康へ影響を及ぼす可能性を考慮して冬季に変更された。

「ワールドカップ・カタール2022」は5都市・8会場で開催(さらに詳細)

参加チームが32カ国から48カ国に増加するのを前倒しすることも検討されたが、本大会を行うカタールにあるスタジアムの数が十分ではないなどの理由で見送られた。

「ワールドカップ2022」本戦に出場する全32チーム(さらに詳細)

カタールはワールドカップが開催される国で史上最も国土の面積が小さい。

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが吹き荒れる中、各大陸がどうにか予選を行い出場チームの選出を行った。

男子ワールドカップに女性の審判員が参加するのも初めてのこと。

カタール2022は、様々な面で非常に特別なワールドカップということができるだろう。

「ワールドカップ・カタール2022」エンブレム

カタール2022のマスコットはライーブ(La’eeb)。

目次

ワールドカップ2022予選
開幕
グループステージ
決勝トーナメント
ワールドカップ2022まとめ
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ワールドカップ2022予選

カタールは開催国枠でW杯に初出場する初めてのケース。長い年月をかけて若手選手の育成に注力し、代表チームを強化してきた。6つの大陸で予選が行われ、本大会に出場する32カ国が出揃った。

ワールドカップ2022本大会の抽選会

カタール・ドーハにて本大会の抽選を2022年4月1日に開催。参加国は世界ランキングに従って4つのポットに入り、A~Hの8つのグループに振り分けられる。

ワールドカップ2022予選(さらに詳細)

開幕

当初の日程では、11月21日セネガル対オランダの試合が開幕戦になるはずだった。しかし大会が近づいてきた2022年8月に変更があった。カタール対エクアドルの試合が1日早まり11月20日となり、開催国カタールが開幕戦を行うことになった。

グループステージ

過去の大会でみられたような「死の組」と呼ばれる強豪チーム目白押しのグループは見当たらない。あえて難しいグループを挙げるとすればグループEだろう。

グループEでは2010年と2014年の世界王者であるスペインとドイツが激突する。7大会連続でワールドカップ出場するアジアの強豪国である日本代表は、多くの選手がドイツなどヨーロッパでプレーしている。コスタリカは、話す言語が同じスペイン語でプレースタイルも似ているスペインにとっては厄介な相手だ。

グループA

PTeamGDPts
1オランダ47
2セネガル16
3エクアドル14
4カタール-60

グループB

PTeamGDPts
1イングランド77
2アメリカ合衆国15
3イラン-33
4ウェールズ-51

グループC

PTeamGDPts
1アルゼンチン36
2ポーランド04
3メキシコ-14
4サウジアラビア-23

グループD

PTeamGDPts
1フランス36
2オーストラリア-16
3デンマーク04
4チュニジア-21

グループE

PTeamGDPts
1日本16
2スペイン64
3ドイツ14
4コスタリカ-83

グループF

PTeamGDPts
1モロッコ37
2クロアチア35
3ベルギー-14
4カナダ-50

グループG

PTeamGDPts
1ブラジル26
2スイス16
3カメルーン04
4セルビア-31

グループH

PTeamGDPts
1ポルトガル26
2韓国04
3ウルグアイ04
4ガーナ-23

「ワールドカップ2022」グループステージ(さらに詳細)

決勝トーナメント

強豪ひしめく各グループを勝ち抜いた16チームが、ノックアウト方式で対戦。

ラウンド16

オランダ 3–1 アメリカ合衆国
アルゼンチン 2–1 オーストラリア
フランス 3–1 ポーランド
イングランド 3–0 セネガル
日本 1–1 クロアチア (PK: 日本 1–3 クロアチア)
ブラジル  4–1 韓国
モロッコ 0–0 スペイン (PK: モロッコ 3–0 スペイン)
ポルトガル 6–1 スイス

準々決勝

クロアチア 1–1 ブラジル (PK: クロアチア 4–2 ブラジル)
オランダ 2–2 アルゼンチン (PK: オランダ 3–4 アルゼンチン)
モロッコ 1–0 ポルトガル
イングランド 1–2 フランス

準決勝

アルゼンチン 3–0 クロアチア
フランス 2–0 モロッコ

3位決定戦

クロアチア 2–1 モロッコ

決勝

アルゼンチン 3–3 フランス (PK: アルゼンチン 4–2 フランス)

「ワールドカップ2022」決勝トーナメント(さらに詳細)

ワールドカップ2022まとめ

ワールドカップ2022を振り返ると開幕前は、いまいち盛り上がりに欠けたが、グループステージが佳境を迎えるにつれて注目も高まっていった。

ホスト国カタールは3戦全敗でグループステージ敗退となったが、他のアジアのチームは健闘した。グループEでは、日本がドイツとスペインに勝利し番狂わせを起こした。オーストラリアはアジア予選では最後まで苦しんだが、決勝トーナメントに進出した。韓国はグループステージでポルトガルに勝利し、16強に進出した。サウジアラビアは、優勝したアルゼンチンに勝利を収めた。

モロッコは堅固な守備をベースにした完成度の高いチームで、スペインやポルトガルを撃破するなどしてアフリカ史上最高の4位となり、確かな足跡を残した。

決勝戦ではアルゼンチンとフランスのエース、リオネル・メッシとキリアン・エンバペが揃い踏み。奇しくもカタールが主催したワールドカップでカタール政府系機関がオーナーのパリ・サンジェルマン(PSG)に所属する2人が活躍した。

アルゼンチンは大会の1試合目を落とすという厳しいスタートとなったが、有終の美を飾ることとなった。

ワールドカップ2022アウォード

ゴールデンボール:リオネル・メッシ
シルバーボール:キリアン・エムバペ
ブロンズボール:ルカ・モドリッチ

ゴールデンブーツ:キリアン・エムバペ(8ゴール2アシスト)
シルバーブーツ: リオネル・メッシ (7 ゴール 3 アシスト)
ブロンズ ブーツ: オリビエ・ジルー (4 ゴール、0 アシスト)

ゴールデングローブ:エミリアーノ・マルティネス

ヤングプレーヤー賞:エンツォ・フェルナンデス

フェアプレートロフィー:イングランド

著者:長田拓也 Takuya Nagata. Amazon Profile

小説作家、クリエーター。ブラジルへサッカー留学し、リオデジャネイロにあるCFZ do Rio(Centro de Futebol Zico Sociedade Esportiva)でトレーニングに打ち込む。日本屈指のフットボールクラブ、浦和レッズ(浦和レッドダイヤモンズ)でサッカーを志し、欧州遠征。若くして引退し、単身イングランドに渡り、英国立大学UCAを卒業。スペイン等、欧州各地でジャーナリスト、フットボールコーチ、コンサルタント等、キャリアを積む。クリエーティヴ系やテクノロジー畑にも通じる。社会の発展に寄与するアート・ムーブメント『MINIЯISM』(ミニリズム)とナレッジハブ「The Minimalist」(ザ・ミニマリスト)をローンチ。ダイバーシティと平等な社会参加の精神を促進する世界初のコンペティティヴな混合フットボール「プロプルシヴ・フットボール」(プロボール)の創設者。『Football Game Sphere』(フットボール・ゲーム・スフィア)でも執筆。
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